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2008年08月26日

北京五輪の感想


あっという間に終了した北京オリンピック
単純に楽しかったな~と思う。
ほら、当初、いろいろな問題が(政治など)絡み、「どうなるんだよ、おい」みたいなところがあったけどさ、テロもなく、無事運営されて、良かったなって思うよ。

普段は「まず見ないだろう」と、思われる競技、俺だったら、フェンシング、ホッケー、レスリング、カヌー・・・などなど、なんかオリンピックになると見ちゃうから不思議だね。

もし、オリンピック競技に出るとしたら何?
その、才能とか、環境とか、関係なくさ。
俺だったら、「100メートルのファイナル」やな。
俺以外の、7名はスキンヘッドのブラックで、俺だけ東洋人
各国の、テレビも「あいつは誰でしょう?」とか「あいつだけ浮いてますよ」なんて言われながら、一番でゴールし、勝利パホーマンスは、座布団に座り仏壇に手を合わせるみたいなさ、ニックネームが「アジアの光ファイバー」なんていいんじゃないかな?
やっぱ、100メートルファイナルだよな。


北島選手の100メートル優勝インタビューは、心震えました。
アテネでは「気持ちいい!・・・」って言ってた彼が、涙し声を震わせ、言葉にならず、淡々と、「今の気持ちは?」と聞かれ、サービスとして「超気持ちいいですね・・・」と答えたあたり、人間的な成長と、男としての成長を感じて、俺感動しました。
これから、陸の上で、モテまくってください。


女子ソフトボール決勝、これも「キタ」ね。
2アウトめのサードライナーとか、画像じゃよくわかんないけど、キャッチしてたでしょ?
最後もサードゴロ。
実況アナは叫び、解説者は泣き、俺もいっちゃいました。
ありがとう!


残念なのは野球
星野さんの今の心境を考えると、かわいそうでさ。
でもまた、しばらく休んだら、強気の星野に戻って、「歯にきぬ着せぬ物言い」で、ブラウン管に登場して欲しいと思う。
でも、結果として、日本の野球は、韓国、アメリカ、キューバより下のランクだと、認識した上で、WBCなどにも臨むべきだろう。
「金以外はいらない!」じゃなくて「結果はどうあれ、チャレンジします!」みたいなさ、横綱に挑む関脇くらいの位置づけからスタートしないと、プレッシャーにつぶされるよ。日本人ってプレッシャーに弱いほうじゃないかな?むしろ「まあ、負けたら、上海で女抱いてかえろ~と」くらいの気持ちの方が、いい結果が出るような気がするけどな。


男子サッカーも残念
でも俺、以前ブログにも「3連敗あるかも」と書きましたが・・・。
まあ、良くとらえるならば、中途半端に引き分けるより、気持ちはいい。
「なんて、弱いんだ」「実は弱かったんだ」って、素直に思えるしね。
覚えてるかな?、日韓ワールドカップ前のフランスとの親善試合、なんと5-0で負け。
「なんて弱いんだ日本!」と、誰もが思い、「こりゃワールドカップ大丈夫かよ」とも思ったことでしょう。
しかし、コテンパンに打ちのめされたから、何の言い訳もできず、「俺達は弱いんだ」と言うことを認め、本番では、ある程度の結果が残せたと思うけどね。


野球にしても男子サッカーにしても、国内に与える影響力は大きいから、ぜひとも泥沼から這い上がってほしいと思います。
キーワードは「俺達は弱い、どうしたら勝てる?」ってところからのスタート。


まあ、でも、おもしろかった。

スポーツのいいところは、勝ち負けがはっきりするところかな
音楽って、感じるものだから、あのバンドよりこのバンドが上なんて、決められないんだよね。
しいて言うなら集客力か?
でも、友達が多ければ、義理でチケット買うしな~。
う~ん、むずかしい。
まあ、いいや、音楽は楽しもう。


次のロンドンは見たい!
だって、ビートルズとストーンズとレッドッエッペリンの国でしょ。
そん時まで、健康でいよっと。


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30日(土)
“Dear Songs”
OPEN 19:30~ START 20:00~
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《BAND》
○LITTLE VOICE
○Re-plica


BYナリハラ
  
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2008年08月25日

Display of Passion

夏の終わりを、若干感じる、8月23日でした。
Display of Passion」・・・お熱いことで・・・という意味なのですが(主に恋愛に関しての表現)、実際は涼しさも感じた土曜日だったかな?
で、PROJECT of PASSPORT 企画以外にも、バイパスのスペースでもライブ、夜中に清見でもイベント(雨だったし、あったのかな?)、翌24日(日)は、清見ウットホーラムにてライブ、と、ライブイベント盛りだくさん。
Display of Passionに関しては、たくさんの方に来ていただき、心より感謝しております。
単純に、野外じゃなくて、屋根があるといいね。
雨で中止ってのがないからね・・・。
でも、野外も捨てがたいんだよな~。
トンチャン焼いたりね



SPREAD GERM・・・・あと二つのバンドが、レディスボーカルと言うこともあり「俺ら野郎ばっかで、うざってーんで、さっさとやって終わります・・・」ってなMCを言ってたけど、そんなことはない。確かに、花はない・・いやいや、あればいいってもんじゃない。
もう何回も、出てくれて、ありがとう。





LAPIS・・・正確に言うと、元ブルーレイス、言っていいのかな?まあいいや。ドラム、ベース、キーボード、ボーカルの4人で、オリジナル、J-POPナンバーを、心地よく聴かせてくれたよ。なんかさ、ガッツンガッツンしたバンドばっか聞いてると、「あ、これぞ音楽」って、素直に思ってしまいました。よいギターが見つかればいいね。





Bitch mam・・・5月以来?のステージ。レディスツインボーカルの、はね系のボーカルスタイルに、バックもしっかりしていて、はねてました。ベースが新メンバーになり、(前は女の子だったよな?)、ツインボーカルを支えるみたいなね。終わった後、息をきらす様子や、汗をかいている様子をみると、エネルギーの消費がよくわかるよ。おつ。





みなさん、お疲れ様でした。


パスポートを出ると雨・・・。
「明日のイベント中止やね・・」なんて、思いながら帰りましたよ。

ところが、24日は晴れ。

俺も、KGBってバンドでちょいと出させていただき、ビールやフードをたくさんもらい・・・ありがとうございました。


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BYナリハラ







  
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2008年08月22日

Last Telephone



談合坂サービスエリア駐車場。
PM6:20.
スカイラインにガソリンを満タンにいれ、さらに予備タンクにも30リットル、そして、おにぎり、サンドゥイッチ、お菓子、ドリンク類、マイルドセブンなどを買い込み、携帯用トイレを二つ用意し、黒のワンボックスカーを待った。
マイルドセブンに火をつけ、BGMは『マイルスデイビス』。
外は暗く、寒く、車内にはトランペットの音色。


俺は、与えられた仕事をこなす機械と化す。
冷たく無表情で、何の誘惑にものらず、ただただ目的を達成するためだけの機械。
そして、それが『生きがい』。
生きる証。
俺は、充実していた。


めずらしく仕事前にミーナからの電話。
「どう?準備は?」
「めずらしいな、仕事前に、俺の声が聞きたくなったとか?」
「まさか?いい、この仕事がうまくいけば、あなたを幹部に入閣させるわ」
「幹部?そりゃ、うれしいね。ハワイ旅行が待ってるとか?」
「あいかわらず庶民ね、いい?、私と同じ立場になって、一緒に仕事するのよ、報酬も今までとは桁が違うわ、どう?」
「君に会えるのか?」
「そうね、そおゆうことになるわ」
「もし君がブスだったら?」
「ありえない話ね」
「だったら交渉成立だ」
「まだ、早いわ、仕事が終わってからよ」
「ミーナ安心しなよ、俺は機械だよ、目標達成のためのね。女の子を乗せ、高速を走り、広島駅で白のBMWに乗せかえる。その間、喋らない。誰とも接触しない。トイレだって携帯用で済ます。そして、君からの電話を待つ。そのために俺はここにいる。それ以上でもそれ以下でもない」
「フフフ・・・、会える日を楽しみにしてるわ」


PM7:00、黒のワンボックスカーが止まり、後ろのドアから男が眠っている『女の子』を抱きかかえて降りてくる。
俺の車に近ずき、ドアをノック、後ろのドアを開けると、女の子を寝かしたままバックシートに置き、挨拶も何もなく去ってゆく。
目も合わせず、無論会話はない。


『女の子』は6歳か7歳くらいか?
眠っている・・・。
『女子高校生』を勝手に想像していた俺は、少々驚いたが、関係ない。
俺は責任を果たすだけだ。


俺は、スカイラインを加速させる、『マイルスデイビス』のトランペットの音色と共に・・・。


俺は時折バックミラーで女の子の寝顔を確認する。
女の子は泣いたのだろうか?
涙の筋がいくつも頬を伝っていた。
その涙のわけを考えようとしたが、いつものように「意味なんてない」と、自分の思考を殺した。


2時間ほどして女の子が目を覚ました。
「・・・ここ、どこ?・・・」
俺は喋らない。
「誰?お兄ちゃん誰?」
俺は喋らない。
「どこ行くの?」
俺は喋らず、運転に集中する。
「怖いよ・・・」と、女の子はすすり泣く。
俺は、微動だにしない。


女の子のすすり泣く声と『マイルスデイビス』がリンクする。


俺は助手席にあるオレンジジュースとお菓子を女の子に渡す。
女の子は泣きながらそれを飲む。
俺はマイルドセブンに火をつける。


「・・・おうち帰りたいよ・・・」
俺はタバコを深く吸う。
「ママ・・ママ・・・」
バックミラーで女の子を見る。
きれいな子だ。
左手で涙をぬぐいながら、右手でオレンジジュースのペットボトルを握りしめる。
小さな体を震わせ、時々咳き込み、「ママ・・・ママ・・・」と、力なくつぶやく。


俺の中で、忘れていた『何か』が蘇る。


熱いものがこみ上げる・・。


俺は中津川インターで高速を降り、路肩に車を止める。


そして言う「大丈夫だよ、安心して、怖くないから、おうちに帰ろう」


俺は『機械』を卒業した。


中津川インターで上り車線に入り、東京方面に向かう。
「おうちどこなの?」
「八王子」
「駅からは帰れる?」
「うん」
「じゃ、そこまで送ってあげるよ」
「うん」
「おしっこは?」
「大丈夫だよ」
「大塚愛、聞く?」
「うん」
俺は、CDをチェンジする。
『ピーチ』を一緒に歌う。
女の子は、少しだけ笑う。
俺も笑う。


携帯が鳴る・・・非通知・・・ミーナ。
「いったいどおゆうこと!」彼女は怒っている。
しかし俺だって怒っている。
「この子はまだ子供じゃないか!これは誘拐だろ!違うか!ミーナ!」
「あなたはそんなこと考える必要はない!いい!今ならまだ許してあげる、引返して!」
「嫌だ、この子を家に送り届ける、この子はお母さんに会いたがってる」
「その子の母親はいない、いかれた父親がいるだけよ!」
「ならば、なぜ!この子を広島に連れて行く?」
「・・・・」
「答えろ!ミーナ!」
 

俺の怒鳴り声に女の子は、再び泣き出す。
「ゴメンゴメン、すぐ終わるからね」と言ってなだめる。


「いいか、ミーナ、理由を言え、言わなければ、このまま引返す」
「・・・・その子の父親からの依頼なのよ、父親にはお金も支払ってある、広島からタイへ向かう貨物船が出る、それに乗せるの・・・」
「お前、何言ってんだ?」
「その子が父親といても幸せになれない、いつ傷つけられるかわからない、タイへ行けば生活は保障されるし、世話役の人もいい人よ、わかるでしょ?」
「・・・ロリコン達の受け皿ってことか?・・・」
「そうよ」


俺は電話を切った。


大塚愛は『スマイリー』を歌っていた・・・・。


俺は夜遅く八王子駅で女の子を降ろし「あそこの交番に行って、迷子になりましたって言うんだよ」と言った。
女の子は「バイバイ」と言った。
俺も「バイバイ」と手を振った。


もちろんその後、ミーナからの電話が鳴ることは無かった。


俺は、再びボロアパートで暮らし始めた。
何とか印刷工場に入社し、昔同様、何の生きがいもなく暮らしている。


やがて1年後、全国規模の犯罪組織が摘発された。
その組織は、自分たちの手を汚すことなく、南アジアをターゲットに、人身売買や麻薬の横流しなどで、荒稼ぎをしていたらしい。


TVニュースがトップで伝える。
顔写真と氏名年齢。
その中に「立花美奈 27歳」。
俺にはわかった。
それがミーナだってことが・・・。


彼女が言っていた通り『いい女』だった。


5年後、俺は結婚し子供が産まれ、ボロアパートでささやかに暮らしていた。



携帯が鳴る・・・非通知・・・「えっ誰?」
「はい、もしもし?」
「番号変えてなかったんだ、お久しぶりね」
俺は、戸惑ったものの、電話の主が『ミーナ』であることに気づくまでには、大して時間はかからなかった。
会話は続く。
「君こそ、出てこれたのか?」
「1週間前に出所したわ」
「TVでミーナを見たよ。『いい女』ってのは本当だったんだな」
「嘘は嫌いなほうでね・・・」

ミーナは少しだけ笑った。

「ねえ、なぜ、あの時、いきなり正義の味方になっちゃったの?それが私にはわからない。あなたはどんなことでも素直に従ってくれたわ。組織の中でも評価は高かったのよ。最終的には『モラル』さえも捨ててくれたと思うの、なぜ?子供に弱いの?傷つけるんじゃなくて、送り届けるだけの仕事だったのに・・」
「・・・、俺はそん時、まさしく『機械』だったよ。別にいい人でもなかったし、あんたが言うとおり、無くすものは何も無く、夢も希望もなく、どうでもいい人生を生きていた。あの時の感情は今までうまく言えなかったけど・・・」
「けど?」
「今はわかるよ」
「どうわかるの?」
「子供がいるからかな?」
「?」
「君もいつかわかるよ、悲しんでいる小さくて弱い人間がいたら、手を貸したくなるってことをね」
「・・・わからないわ・・・」
「いつかわかるさ」
「その前に、就職先探さなくっちゃ」
「印刷工場なら紹介するぜ」
「フフフ、遠慮しとくわ」


ミーナとの最後の電話はこんな感じで終わった。


俺は冷蔵庫を開け、発泡酒を飲む。


「酔っちまえば、なんでも同じ・・・」と、つぶやく・・・



・・END・・・



PS・・・昨日のソフトボール感動しなかった?俺、マジで泣いたぞ。解説者も解説してなかったね、だって「よし!」とか「やった!」ってね。でも、気持ちわかるな~。あとは、野球の日韓戦は見る!









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23日(土)
“Display of Passion”
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《BAND》
○Bitch mam
○LAPIS
○SPREAD GERM


BYナリハラ

  
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2008年08月21日

Telephone4



最初の電話から、もう4ヶ月になろうか?
あの日は西陽が差し込む暑い日だったけど、今は木枯らしさえ吹く12月。
街はあわただしくなり、何処かのスピーカーからジョンレノンの声が響く。
1980年12月、40歳で死んだ彼は、多くの人を悲しませ、そして多くの人にメッセージを残し、ピストルの銃声と共にいっちまった。


俺が今死んだら?


誰も悲しまず、何のメッセージも残せず・・・。
渋谷のスクランブル交差点で信号待ちしている大勢の中の一人の死。
スターを取り囲むギャラリーの中の一人の死。
免許証番号A425686987号番の死・・・。


ジョンと俺の違いは明らかだ・・・だからと言ってどうってことはない・・・意味なんて最初からない・・・。


ミーナからの電話はその後も続いた。
俺は彼女からの指示に従い、それをクリアーすることに情熱を燃やし、『合格』を願って、電話を待った。
「合格よ、よくやったわ・・・」と、彼女は言った。
そして報酬も最初は10万だったけど、段々と値上がり、今では30万~40万といったところだ。
指示の内容は、意味不明なものばかり。
マグロ漁船に乗せてもらい、一匹吊り上げる、4日以内。
ボーリングスコア200点以上を出す。1日以内。
場所は問わないが、『松茸』を見つけ、5万円以上換金する、7日以内。・・・などなど。


俺は、アルバイトもせず、ミーナからの電話を待ち、依頼をクリアーし、そのお金で生活するようになっていた。
ボロアパートから、2DKのマンションに、死にかけのワゴンRから中古ではあるがスカイラインに、壊れかけてイマイチ冷えない冷蔵庫も買い替えた。


俺はなんの疑いもなく、ミーナからの指示をこなした。


いや、違うな・・・、望むようになった・・・彼女からの指示を・・・「よくやったわね・・」という言葉を・・・望むようになった・・・生きがい?・・・ダッセー言葉なんで使いたくないが・・・幼稚園児のような素直な気持ちで言うならば・・・『俺は、彼女からの電話が、生きがいだ!・・・』


彼女との会話も、少しは人間的な感じになっていた。


「ねえ、ミーナ、レザージャケットどう思う?」
「レザーはセクシーよ。ただ、着る人の骨格によるわ、肩幅がないとグッとこないわ」
「そう、俺、自信ないな・・・」
「勘違いしないで、あなたがどうこうではなく、私なりの男性用レザージャケット論よ・・」
とか、
「今、キムチ鍋、暖めてるんだけど、一緒にどう?」
「気持ちだけありがたくいただくわ、それに鍋って、髪に匂いが付くから嫌いなの・・」
とか
「ミーナはどんな顔してるの?」
「フフフ・・・、もちろんいい女よ」
「タレントで言うと?」
「該当者なしね」
「沢尻とか?」
「あんなガキと一緒にしないで・・・」
など。


ね、人間的でしょ?


11月に入ったころから、指示の内容は若干「きな臭い」ものになっていく。


大阪難波にあるゲイバーの裏口で、手渡された『包み』を、その夜のうちに新宿のマンションに届ける。
その間、誰とも一切口をきかない。


富山の指定された港で、黒人一人とロシア人2人を車に乗せ、横浜の港までノンストップで送り届ける。
私語はなし。
トイレもなし。
もらしちまったら、そんときはそんとき。


などだ。


普通に考えれば、降りるべきだろうけど、俺は従い、目標達成のために、最善を尽くした。


金のため?


確かにそれもあるだろうけど、それよりも、ミーナからの「よくやったわね」の一言が聞きたかったのかもしれない。
彼女からの電話を待ち、その言葉に、エクスタシーさえ感じた。
俺は、彼女の『言葉の奴隷』と化していた。
俺が最後に持っていた、『残飯みたいなモラル』でさえ、生ゴミと一緒に捨てちまった。


携帯が鳴る・・・非通知・・・ミーナ。
「やあ、ミーナ、今、バーで飲んでるんだけど、出てこない?」
「何を飲んでるの?」
「ジントニック」
「缶の発泡酒じゃなくて?」
「発泡酒はさよならだ」
「あなたも少しはマシになったわね。良いことよ」
「君のおかげかな?」
「素直にもなったわ、ゥフフフ・・・」
「これを成長って言うんだろ?」
「成長、もしくは進化、脱皮、変身、表現方法はいろいろあるわ、ちゃんと日本語を勉強しないとね」
「ああ、そうするよ」


俺は彼女の言い方にむかつくこともなく、むしろ心地よさを感じ、お行儀のよい男になる。
なぜなら、『生きがい』だから・・・。


「仕事の依頼よ、50万が振り込んであるわ、中央高速下りの談合坂サービスエリアで車を待機させて、黒のワンボックスカーから女の子を受け取り、広島駅前まで送る。白のBMWが止まっているから、そっちに移す。一切喋っちゃダメ。トイレも車を止め、携帯用トイレで済ませる。車から降りちゃダメ。時間は明日午後7時きっかり」
「OK」
「それだけ?」
「だって、聞いても教えてくれないだろ?」
「フフフッ、うれしいわ、あなたを信頼してるのよ、こう見えてね」
「ミーナを見たことないよ」
「いい女だから安心して」


電話が切れる。


俺は店のマスターに尋ねる
「俺の職業を当ててみてよ」
マスターは微笑みながら「公務員じゃないし、サラリーマンっぽくもないな、なんだろう?先生だったりしてね」と言う。
「正解、明日、教え子の女の子を実家まで送ってあげるんですよ。最近はそんなことまでしなくちゃならないなんて、教師の世界も大変ですよ」
「高校の先生?」
「そう、よく分かりますね、しかも女子高ですよ」
「へえ」


俺はジントニックをもう一杯飲み、店の外に出る。
外は寒く、レザージャケットの襟を立てる。
ジョンレノンの「ハッピークリスマス」が聞こえる。


クリスマスはもうすぐだ。




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2008年08月20日

Telephone3



俺の中に「目的」が芽生える。
「目的」・・・確かに、ここ何年か感じたことが無い響きだ。
この「目的」は、ミーナが与えてくれた、すばらしき意味不明な不条理さを兼ね備えてはいるものの、俺は「目的」を達成しようと、行動し知恵を絞り報酬を前払いでもらう。
ミーナが与えてくれる「目的」に意味はあるのだろうか?
「ない」これが結論だ。
でも、考えて欲しい。
何を?
生きる意味なんてはなっから無い事を・・・。
物事に意味なんて無い、意味を持たせようとする連中を見かけたらこう言ってやる。
『てめえのうす汚たねえアナルと同じように、意味なんてねえんだ』と。



『信濃川をきれいにする会』の清掃活動にはすぐに参加できた。
本部テントに行き、「僕も参加したいのですが」と言うと、「それはそれはありがとうございます。こちらにご署名を・・」と、60歳くらいの男が答えた。
「あの・・」俺は切り出した。「この会の幹部の方はどちらに?」
男は答える「幹部という偉そうなものではないんですが、まとめ役と言いますか、窓口と言いますか、その方々は一緒に清掃活動をされていますよ。ロゴ入りの腕章をはめておられる人が10人ほどみえて、この会のまとめ役です」
俺はお礼を言い、ゴミ袋、軍手、ゴミ取りばさみを受け取り、ロゴ入り腕章をはめた人を探した。
そして、その人の前でゴミを拾った。
黙々と拾った。
目立つように拾った。
時には、「あー、随分ひろったな~」と、声をあげてみた。
腕章の男は、俺を見て微笑み、軽く頭を下げた。
俺は話しかける「ずいぶん汚れていますね。これじゃ川がかわいそうですよ。僕の生まれた町にも川があって、その川は・・・」
俺の話の途中で、腕章の男は、向こうの誰かに呼ばれ、「じゃあ、がんばってください」という言葉を残し、俺の前をスルーした。


俺は別の腕章の男を見つけ、こんな感じで、なんとか自分をアピールし、そう、『認められる』ために行動した。
しかし、『認められる』という認識は、ひいきめに見ても感じられず、時間は過ぎ、午後5時、終了のアナウンスが流れ、全員が本部テントの前に集まった。


俺は、焦っていた。
「どうすれば、どうすれば、認めてもらえる?」
本部テントの前には、400名ほどの参加者が、対面には腕章をつけた幹部?が・・・。
幹部の一人がマイクを持ち話し出す「え~、本日はお忙しい中、信濃川を美しくする会にご参加いただき、誠にありがとうございます。この会は・・・・・・・・・」


俺はギャンブルに出る。


「すいませーん!ちょっといいですか!」
俺の大声に、400名が氷りつく。

こうなりゃ、やけだ。
ミーナが言うとおり、俺には、失うものは何も無い・・・。

「僕はこの会に参加できて今とても感動しています。こんなすばらしい・・・こんなすばらしい・・ウゥ・・」俺は泣き真似を入れる、そしてジーンズの後ろポケットから振り込まれた札を出し「お願いします!こんなすばらしい団体の皆さんに、寄付をさせてください!」
俺は最前列まで行き、腕章の男にお金を渡すと、泣き崩れる真似をした。
腕章の男は、どうしていいかわからず、戸惑いながら「・・・ありがとう、ありがとう、みなさん!この方に拍手をお願いします!」と言う。
まわりからは拍手が起こり、俺は泣き真似を続け、「みなさんは、なんてすばらしいんだ!」と絶叫する・・・・。



俺は渡された用紙に、住所氏名を署名し、散々お礼を言われ、「あなたの善意を地方紙に載せますよ」と言われた。
俺は「いや、善意だなんて・・・、ただ、僕は、あなたがたに、認めてもらいたかっただけですよ」と、本音を言った。
まさしく本音だ。
腕章の男は「もちろん、あなたの善意は十分認めていますよ」と答えた。


『十分認めていますよ』と・・・。



夕暮れの日本海を眺める。
壊れかけたワゴンRのボンネットに腰掛ける。
最後のマイルドセブンに火をつけ、空箱をつぶす。
無性にビールが飲みたかったが、飲酒運転になるからやめた。
俺の残飯のようなモラルが、違法行為にブレーキをかける。


そして携帯が鳴る・・・非通知・・・ミーナ・・・。


「お疲れのようね」
「ああ、日本武道館ライブを終えたような気分だよ」
「ペットショップボーイズみたいね」
「いや、ジミヘンと言ってほしいね」
「死んじゃってるでしょ?」
「魂は生き続ける」
「どこで?」
「下水道処理施設の中で・・・・」


ミーナは、以前の電話のように、まくし立てるようには話してこなかった。
少しではあるが、我々の関係は、やわらかいものになったのだろうか?



「ねえミーナ、あんたから電話があったって事は、合格って事?」
「そう、合格、しかも、相当優秀な成績でね」
「そりゃよかった、いつも平均点に満たない成績で、不合格を繰り返していた俺にとっては、なによりの言葉だね」
「点数は評価の方法の一つに過ぎないわ、世界にはいろいろな『ものさし』があるの、わかる?」
「わかるような気がする」
しかし実際はわからなかった・・・。



カーラジオから、ニールヤングの「ハーヴェストムーン」が流れる。
俺は空腹に気づく。
風呂にも入りたい。
髭も剃りたい。
そして冷えたビールを飲み、泥のように眠りたい。


俺は、まだ死にたくないようだ。



「ねえ、ミーナ、もし俺が合格なら、次の依頼をくれないか?実は、振り込まれたお金、寄付しちゃったんだ」
「善意ね」
「どうだか?」
「あなたの口座に30万振り込んであるわ。一回しか言わないからよく聞いて。期限は1週間、次の依頼は・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



こうして俺は、ミーナからの電話を待ち、口座に振り込まれた金を下ろし、指示をこなし、
そして再び電話を待つようになった。
電話が鳴れば合格、鳴らなきゃ不合格、そしてさよなら。
基準は不透明。
思いっきり不自然。


「失うものが何もない」俺は、ミーナからの電話を待つ。


待つ・・・。



NEXTLIVE

23日(土)
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2008年08月19日

Telephone2



『篠島』に着いた頃には太陽が沈んでいた。
微かな波の音と、漁船のエンジン音が聞こえるだけの、小さな島だった。

俺は結局、入金された10万円を下ろし、崩壊寸前の『ワゴンR』にガソリンを入れ、地図を買い、『篠島』の位置を確認し、上陸方法を調べ、『師崎』という港からカーフェリーに乗り、約束の時間内に、島に上陸した。

携帯が鳴る・・・非通知・・・。
「着いた?」とミーナの声。
「ああ、着いたよ」と、俺は低いトーンで答えた。
「来ると思ったわ」
「・・・どういたしまして・・」
ミーナの声は、心なしか弾んでいたように聞こえる。
金によって、自分の思い通りの行動をとった俺を、歓迎しているような声だった。
「さて、これからどうしたらいい?言っておくけど、ヤバイ事はゴメンだ。俺だって少なからずモラルは持っているんでね。俺が、あんたに従ったのは、完全に信頼したってわけじゃない。そこらへんは明確にしとくよ、悪いけど・・」
「モラルは持っているけど、夢や希望がないってことね」
「・・・・・」彼女の言うとおりだ。
「まあ、いいわ、お疲れ様。また連絡するわ・・」
「おいおい、ちょっと待てよ、これからどうすればいい?」
「フフフッ・・・、これからねえ、とりあえず民宿でも泊まってタコ料理でも食べたら?お金もあるんだし、篠島のタコってけっこうおいしいのよ、じゃ、また連絡するわ」
「おい!ちょっと、待て!」
「・・・・・・」
電話が切れた。


俺はミーナの言うとおり、大して綺麗とも言えない民宿に泊まり、『タコ料理』を注文した。
「彼女の思い通りにはならない・・」と、強固な意志を示そうとも思ったが、結局は彼女に従い、おまけにアドバイス通り『タコ』を注文する・・・腹立たしさはあったものの、タコの刺身もタコシャブも、彼女が言ったとおりおいしかった。
「・・・うめ~な・・・」と呟いてしまった。


篠島に来て3日目の朝。
携帯が鳴る・・・非通知・・・ミーナ。
「まだ篠島にいるの?何も無い島なのによくいるわね。私だったら1日が限度ね、スキューバーダイビングが目的だったら話は別だけどね、ゥフフフ・・・」
「あのな!」俺は声を荒げた。「あのな!ちょっと勝手じゃないか?篠島に行けと言われ、来てみたらなんの連絡もない、非常識だ!」
「お金は払ったわ?違う?」
「お金の問題じゃない!」
「じゃあ何?私は篠島に行くという指令を出した、あなたはそれを実行した、篠島に行くという指示以外は何もお願いしてなかったんじゃない?」
「しかし・・・例えば、この島にとどまれとか、帰っていいとか、何らかの言葉が・・」
「お疲れ様・・・とか?」
「まあ・・・そおゆうことだけど・・」
「フゥ~、」ミーナはため息をついた、そして続けた。「だから言ったでしょ、民宿に泊まって『タコ』でも食べれば・・・って」
「・・・君のおかげで、おいしい『タコ』が、たらふく食えたよ」


俺もだんだんと、どーでもよくなってきた。
いい意味でも、悪い意味でもだ。


確かにこんな非常識極まりない事に、常識を振りかざす俺がどうかしている。
俺が悪い。
しかし「俺が悪かった」とは言わない。
俺にだって、残飯のような意地がある・・。


「20万振り込んであるわ。「信濃川をきれいにする会」というボランティア団体が、今日と明日の2日間、川の下流で清掃活動をしてるわ。そこに参加して、その会の幹部に認められる。これが条件よ」
「おいおい、なんだよそれ、幹部に認められるって、どおゆうことだよ?」
「あなた、まだわかっちゃいないのね?それを自分で考えて答えを見つけるのよ、達成できれば次の依頼がくる」
「君と・・いや、ミーナとまた話ができるってわけだ・・」
「そのとおり、報酬もアップする、今のお金をもらって降りるのも自由よ、その場合、もう二度と依頼は来ない」
「なるほど・・・クイズミリオネア方式みたいだな?」
「フフフッ・・・おもしろいわね、でも残念、私、みのもんた好きじゃないの。じゃ、時間が無いわよ。やるなら早めに動いて」
「ミーナ、切るなよ、もう少しさあ・・・」
電話は切れている。


腕時計を見る。
AM10:30.
「やるか?やめるか?」
一分間の自問自答。
「よし、やるか」


俺は、民宿の清算をし、カーフェリーで篠島を離れ、潰れかけのワゴンRを走らせ、銀行を見つけ、ATMで入金の確認、20万が『M』から振り込まれている。その金をジーンズの後ろポケットにねじ込み、北へ向かう。高速に乗り、いくつかのジャンクションで方向を変え、サービスエリアで、サンドゥイッチと缶コーヒーとマイルドセブンとクールミントガムを買う。店員に1万円を渡し「お釣りはいいから・・」と、今までの人生の中で言ったことがない言葉を口にする。


なんだか、自分の中に覚醒を感じる・・・。
あくまで薄っぺらな、極めて微弱な覚醒を・・・。


俺はあるテーマを考える。
『ボランティア団体の幹部に認められる』という、あいまいなテーマについて。
『認められる』という意味について。
『認められる』という定義について。


「信濃川をきれいにする会」というボランティア団体が、下流で清掃活動をしていた。
場所は比較的すぐわかった。
「信濃川をきれいにする会、清掃活動中」という、看板が所々に掲げられている。
高台から見ると、総勢300~400人って感じか。
時間は夕方4時をまわっている。


「さて、どうする?」
俺は、たて続けに吸って、残り少なくなったマイルドセブンに火をつけ、善意の魂が寄り添う活動を見守る。
時間が無い。
行動を起こさなければ。
しかし、『認めてもらう』方法が浮かばない・・・。


「さて、どうする?」



NEXTLIVE23日(土)
“Display of Passion”
OPEN 19:30~ START 20:00~
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《BAND》
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BYナリハラ



  
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2008年08月18日

Telephone



携帯が鳴る。
『誰?』・・・非通知。
電話に出る。
「もしもし・・・」
「真剣に聞いてほしいんだけどいい?」
「・・で、誰?・・・」
「あなたの口座にとりあえず10万振り込んであるわ、確認してみて。その10万を何に使おうとあなたの自由よ。ただ条件として、3日以内に『篠島』に行って欲しいの。篠島に着いたらまた電話するわ」
「えっ?・・・・あの・・・」
「いい、こんな突然の電話で驚いたでしょうけど、これはチャンスよ、あなたのどうしようもない人生に訪れた最初で最後のチャンスなの、わかるでしょ?とにかく最初のハードルは3日以内に篠島に上陸すること、簡単な事でしょ?最初は簡単なの、でも段々とハードルが上がり、振込み金額も上がる、これがシステムよ、それと・・・」
「ちょっと!ちょっと待って!・・・」
「何?」
「まず、まずあんた誰?」
「名前?」
「名前もだし・・・これ、何かのいたずら?だったら切るよ」
「いたずら?・・・フフフッ・・・やっぱり凡人ね、もう一度言うわよ、これはチャンスなの、あなたは選ばれたの、そして10万円をお支払いするから3日以内に篠島に行く、これが第一関門、どう?理解できた?」
「・・・その・・・仕事もあるし・・・」
「仕事?運送会社の仕分け作業ね、しかもアルバイト、月収15万弱でしょ?」
「どうして・・・知ってる?」
「いい、あなたは選ばれた人間なの、あなたのことはすべてリサーチ済なの」
「・・・・もし、拒否したら?」
「チャンスを潰すことになるわね」
「・・・・」
「明日会社から、アルバイトには来なくていいと言われるわ。その足でATMに行きなさい。10万円振り込んであるわ。私もあまり多くを語るのは禁止されてるの。あなたに与えてあげられる情報はここまで、あとはあなたしだいよ、チャンスをものにするのも、潰すのもね」
「・・・その・・・君は誰?」
「ミーナ、じゃ成功を祈るわ」
電話は切られた。


俺はアパート部屋のカーテンを開け、ついでに歯も磨いた。
真夏の夕暮れ、西陽が強烈に差し込み、俺も携帯電話も溶けてしまいそうな熱気の中、「さてさて、と・・」と独り言をつぶやき、壊れかけの冷蔵庫を開け、もらい物のビールを飲んだ。
食欲は無く、胃袋はかろうじて、冷えたビールなら受け付ける。

胃袋にも俺にも都合ってもんがある。

物事は突然やってくる。

リハーサルもウオーミングアップもあったもんじゃない。


翌日、アルバイト先には、俺のロッカーはなかった。
「すまないが、人員整理なんだ、悪く思わんでくれ、うちにもいろいろとあってな・・・」と、人事担当者がすまなそうに言った。
「そんな気がしてました」と俺は答えた。


俺は、それまでの働いた分の、わずかなアルバイト代をポケットに突っ込み、インターネットカフェで朝っぱらからビールを飲み、一眠りし、そしてパチンコ屋で一攫千金を夢見た。
もちろん、一攫千金は夢と消え、アルバイト代はその日のうちに無くなった。


「さてさて・・・」と、俺はつぶやいた。


翌日再び携帯が鳴った。
やはり、非通知・・・。
「時間が無いわよ・・」と、電話の主はいきなり言った。そして続けた。「これが最終通告よ。本当は、通告は一回なんだけど、特別な温情だと思ってほしいの」
「ねえ、ミーナさんだっけ?何なのいったい?なんかのゲーム?それとも犯罪?俺、悪いけど関わりたくないんで、切るよ」
「そう、残念ね、せっかくのチャンスだったのに」
「じゃあ、ミーナさん、そのチャンスってさあ、何のこと?具体的に教えてくれないかな?」
「それは言えないシステムになっているの、ごめんなさい」
「システム?って・・・」
「いい、最終通告として聞いて欲しいの、はっきり言ってあなたは、どうしようもない人生を生きている、恋人も友達も家族さえいない、仕事だって昨日で打ち切り、しかもアルバイト、未来に対する夢や希望は無く、住んでいるアパートの家賃ですら滞納ぎみ、違う?」
「・・・・・」
「そんな時、携帯が鳴った、見ず知らずの女性からの、不条理な指示、たしかに戸惑うと思うわ。けどね、チャンスかもしれないのよ、あなたにとっての。ニートからホームレスに向かうあなたの人生に訪れた、ささやかなチャンス」
「・・・・」
「じゃ、これで切るわね、あとはあなたしだい」
「・・・・」
「あと、あなたが優れているところが一つだけあったわ」
「・・・俺が・・・優れている?・・・」
「そう、失うものが何も無いところ」
「・・・・・」
「じゃ」
電話は切られた。


俺は冷蔵庫を開け、ビールを探したが、ビールもお茶もマヨネーズすらきれていた。


アパートを出て、銀行のATMに向かう。
通帳を記帳する。
10万円が振り込まれている。
振り込み主は『M』と表示されている・・・『ミーナ』?・・・。


『どうやら、行ったほうがよさそうだ』


物事は突然やってくる。


リハーサルもウオーミングアップもあったもんじゃない。


こうして、電話の声を頼りに、俺の冒険は始まった。
『失うものが何も無い』事を武器に・・・。




NEXTLIVE
23日(土)
“Display of Passion”
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BYナリハラ


  
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2008年08月11日

“JUNK PERFORMANCE vol.7”

真夏の一夜をどう過ごすかは、人それぞれ、海でバーベキューだったり、涼しい山の頂上まで行き星を眺めたり・・・。
そんな中、PROJECT of PASSPORT を選んで頂き感謝してます。
エアコンは、もうバリバリに効かせていますよ。
だって、パスポート店内に入った瞬間に、「あ~涼しい・・」って思うもの。
しかし、バンドの熱が、お客さんの熱気が、店内温度を若干上げるのも正直あります。
そんな、2バンドだった、JUNK PERFORMANCE vol.7
店内のエアコン対バンドの図式でした。
お疲れ様・・。

R☆on・・・低姿勢のリーダーでありドラマーであるシミズ君がまとめるバンド?か?ゴメン、でもホント低姿勢、「君、保険屋向きだよ」って言いたいくらい。ライブもいい感じで盛り上げ、バラードでは「静」を演出し、アンサンブルを壊すことなく、パホーマンスしてたよ。当分、何らかの都合で「お休み」するんだよね?でもまた、いつかね。




BANDIT・・・一部噂で「このバンドはやばい」とか「全員ナイフを携帯している」とか「ジャングルで生活している」とか「ボーカルは腕相撲強いぞ」など、噂先行だったんで、若干引いていましたが、彼らはバンドを愛していました。そしてライブを楽しみ、楽しませ、ハートがビンビンに伝わってきました。良いバンドやね~。8月30日(土)スペースJAM?か、ライブあり・・。





真夏の一夜、JUNK PERFORMANCE vol.7は、終了しました。
関係者を交えての、打ち上げでも、大盛り上がりで、なつかしの「一気(イッキ)!」やってましたな、バブルを思い出しました。
まわりが乗せるとやるんだよなこれが・・・、でも、何の徳にもならんぞ。
肝機能を守れって、それは君たちが40才になったときに「ああ、肝機能!」って思うから・・。



さてさて、PROJECT of PASSPORT はお盆休みになります
座禅でもするか?「ザ静寂」・・・アンチPROJECT of PASSPORT ・・・。

余談になりますが、今、BGMで、バンクバンドの「」って曲流してますが、いい曲やな~。
俺も「ヒモ」って曲作ろうかな?

まあ、いいか、とにかく、お疲れ様、墓参りで先でお会いしたら、軽く会釈するだけにしましょう。
「・・・だから、ロックはさあ・・・」なんて話さず、軽く会釈・・・、「」やな~。

BYナリハラ

  
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2008年08月08日

北京オリンピック


しかしさあ、いろいろあったね、ここまで来るのにね。
チベット問題、報道規制、そうそう餃子、オリンピック都市計画による下層階級の貧困、もともと中国でオリンピックを開催するのは、少し早かったのかな?と、正直思ってしまうね。
アテネ、シドニー、アトランタでこんな事感じた?
すごくオリンピックが開かれる都市は、オシャレで魅力的だったけど、今回はそうは感じない。
いや、別に、北京が「ダサい」と言っているわけじゃなくて、安心感、自由感が・・・ちょいとね。
まあ、いいさ、とにかく無事終了し、「事件が起こらなくてよかったね」といいましょう。

がんばれ!日本!
ところが、昨夜、サッカー男子アメリカに負け・・・
早すぎるよ、まだ開会式前だぜ、おい!
はっきり言おう、俺は、ナイジェリア&オランダに勝てると思わない。
じゃ・・・予選敗退・・・いや、3連敗も覚悟しとくべきだろう。
決定力がない!でもがんばれ。


野球は注目してます!
星野監督をぜひ男にしてほしい。
俺、彼がなんか好きなんですよ。
昔、中日の監督の時、巨人のベンチに殴りこみをかけ、「水野」にビンタをはった彼を、ぜひ男に!
韓国、キューバ、アメリカってところやね、ライバルは・・・やべーな・・。


北島(水泳)、谷亮子(柔道)、野口みずき(マラソン)・・・は、一番金に近い気がする。


男子100メートルファイナルに、中国でも韓国でも日本でも、誰か一人、アジアンランナーとして残らないかな?
まあ、あと20年はないか?
スキンヘッドに筋肉バリバリのブラックに混じって、ただ一人の黄色人種、世界は「えっ」って思う。

それにしても、サッカーな・・・、最低でも引き分けろよ、早いよ、開会式前だぜ。

がんばれ!日本


NEXTLIVE10日(日)
“JUNK PERFORMANCE vol.7”
OPEN 19:30~ START 20:00~
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《BAND》
○R☆on
○BANDIT
  
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2008年08月07日

NEXT STRIPPER



「私は、こう思うの」
「うん」
「いろんな性癖がある中で、ストリップは基本ね。女性が脱いで男が欲情する。どう?基本だと思わない?」
「建築物の基礎工事、サッカーのディフェンスライン、バンドのベースギターとバスドラ・・・基本と言うと、こんなことを思い浮かべるけど・・」
「まだあるわ」
「どんな?」
「たばこは20歳から」
「なるほど・・・まあ、基本的にはね・・・」

彼女は、今日2回目のステージを終え、スエットの上下にヘアーバンドをし、ラッキーストライクをふかしていた。
全身に塗ったファンデーションの香りや、首筋と股間につけた香水や、ラッキーストライクの煙の匂いが交差し、ある種アンニュイな空間をかもちだす。
ステージではセクシーに・・・、バックステージでは、アンニュイに・・・。

「性癖の基本っていうけど、例えば他にどんな性癖があるのかな?」
「知ってるくせに・・」
「まあ、確かに・・・でも、君の口から聞きたい」
「サドマゾ、手錠、十字架、目隠し、さるぐつわ、ムチ、ろうそく、・・・それから、制服、少女、3P,ビンタ、・・・えっと、すまた、パイズリ、アナル、レッグ・・・まだまだあるけど、思いつくのはこんなところね」
「すばらしき、ボキャブラリー」
「私のボキャブラリーじゃなくて、男と女が作り出してきた、性癖文化の歴史ってところね」
「その性癖文化の基本が、ストリップ、つまりは脱ぐってことだと?」
「私はそう考える」
「言われてみれば、鎌倉時代には、制服は存在しない、手錠だってない」
「鎌倉以前だって、つまりはお互いが、着ているものを脱ぐという行為は、男女とも興奮し欲情し、しいては子孫繁栄に繋がってきたと思うの」
「なるほど、納得するよ」
「たぶん、戦後、ここ何十年かで、さっき言った性癖の数々が存在してきたのよ、これは、いい事だとは言い切れない気がするの」
「なぜ?いろんな欲求窓口があったほうが、その欲求に対してのニーズに答えるべく、風俗店は営業するし、お金もまわる、それよりなにより、個人が性癖に気づき、それを満喫できるお店があるってのは、いい事じゃない?」
「そこがポイントね」
「・・・・」
「例えば手錠を相手の女性にかける、最初は興奮し、そのプレイを何回か続ける。しだいにそのプレイにも飽きてくる。もっと、違う興奮材料を求めだす」
「例えばムチとか?」
「そうね、ムチかもね。でも、それにも飽きてくる。そして次、そして次・・・きりがない」
「楽しそうでいいんじゃないか?」
「その過程は楽しい、けど、やがて行き着くところは、殺人ね。人が死んでゆくところを見ないと興奮しなくなる・・」
「極論だよ」
「確かに極論よ。だからこそ、女が脱ぎ男が興奮するという基本を大切にしたいの。それで、どうしてもだめな夜に、様々なフェティズムの力を少しだけ借りる、始めから様々なフェティズムばかりに頼らない。私はそう考えるけど・・・」


彼女は夜のステージに立つ。
ブルー、レッド、の照明が彼女を照らし出す。

ストリップは性癖の基本であることを、痛感した夜は過ぎてゆく。


NEXTLIVE
10日(日)
“JUNK PERFORMANCE vol.7”
OPEN 19:30~ START 20:00~
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《BAND》
○R☆on
○BANDIT


BYナリハラ

  
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2008年08月05日

STRIPPER



狂ったような暑さが街を包む。
できれば全ての服を脱ぎ、全裸で過ごしたい。
それでも暑いならば、後ろのファスナーを降ろし、肉と内蔵を脱ぎたい。
骸骨の姿になって過ごす・・・汗も涙も唾も精子も出ない。
完全OFF!
そして暑さが、ゆるんだら、内臓を埋め込み、肉を着て、ファスナーを上げ・・・さらに、いい感じの気温になったら、衣類を少しずつ着てゆく。
『逆ストリップ』
どうでもいいけど、なんとかしてよ、暑いよ・・・。


その娘は言った。
「ストリッパーよ」
「君の職業は?」との問いかけに、「ストリッパー」と答えた彼女・・。

「バイト?」
「いいえ、本職」
「なぜ、ストリッパーを選んだの?」
「シンプルだからよ」
「シンプル?」
「そう、私が脱いでいくことによって、お客さんは楽しむ、お金を払う、勃起する、ね、シンプルでしょ?」
「会計事務所よりは、いたってシンプルだね」
「そして、すごく素直な空間なの・・」
「素直な空間?・・・ストリップ劇場がってこと?」
「そう、私は脱ぎたいし、彼らは脱いでいく私を見たいし、そんな人達が集まる空間なの、どう?素直だと思わない?」
「確かに、見たくなきゃ行かない」
「みんな素直に生きるべきよ、世間体とかプライドとか、あと・・・・」
「地位?」
「そう、地位なんかも忘れちゃって、その瞬間は楽しむの、脱いでゆく女を眺めて楽しむの、そんな楽しんでいるお客さんの顔を見るのが、たまらなく好きよ」
「仕事に喜びを感じる瞬間?」
「そう、自然にね・・」


「世間一般的には認知されてない職業だろ?ストリッパーって、それに対する劣等感であるとか・・・例えば、教育委員会を敵に回すことに対する罪悪感は?」
「う~ん、たぶんないわ・・・大手商社のOLは確かに不特定多数の前じゃ脱がないわ、でも個人の前じゃ脱ぐし相手も脱ぐ、私たちは集まってくれた人達の前で脱ぐし彼らは脱がない、言葉にするなら、広く浅くって感じかしら、それから教育委員会を敵と思っていないわ、彼らだって女が脱いでゆく様子は好きなはずよ」
「しかし彼らは、けしからん!と言う」
「素直じゃないだけ、かわいそうな立場なのよ、きっと、立場や地位やプライドが、本能を邪魔するの」
「本能?」
「そう、雄としての本能、動物としての本能」
「その、本能を引き出してあげられる職業なのかな?」
「そうね、それが、ストリッパー・・・」


彼女は、夜の部のステージに立つ。
「マライヤキャリー」の曲に合わせスローダンスを始める。
いつものように衣装のジッパーを下ろし、ブラをとり、Tバックの横ヒモに手をかける。

ストリッパーは、シンプルだった。


NEXTLIVE

10日(日)

“JUNK PERFORMANCE vol.7”
OPEN 19:30~ START 20:00~
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《BAND》
○R☆on
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2008年08月03日

THE飲み会


実際のところ、企画がないために、急きょ立ち上げた企画「飲み会」。
どうなることかと思いましたが、我々の予想を、はるかに上回る方々に来ていただき、ホントありがとうね。
まあ、夏だし、アルコールがんがんってのもいいかなと・・・みごとに、生樽カラになりました。
よう飲んだね・・・まあ、飲み放題だしね、あたりまえか。
これだったら、ライブやめて、「飲み会」ばっかりでもいいかなと・・・少し思いましたが・・・いやいや、初心を忘れちゃいかん。
では初心は?と聞かれると、言葉に詰まるが・・・。
とにかく、ご来店ありがとうございました。
いつかまたやろうね。


アームレスリング大会

アトラクション?として、行われた、アームレスリング大会。
(参加選手)
1 りょうくん(元ばっかい)
2 のはらくん(ラピス)
3 まことくん(エトランゼ)
4 だいすけくん(バンディド)
5 青山くん(マスタープラン)
6 たいぞうくん(下馬ブロッサム)
7 佐藤くん(クッピーズ)
8 りょうくん(サイレンジャー)
の、エントリーでトーナメント戦が行われ、優勝はたいぞうくん(圧倒的強さ)、準優勝だいすけくん(彼もすげー)となりました。


チャンピオンに挑戦しようコーナー
俺、ナリハラが、チャンピオンたいぞうくんに、もてあそばれて終わりました・・・。


もし、次回があるならば・・・ 優勝 準優勝の二人はシード。
多方面にわたり、人材を集め、真のミスターアームレスリングチャンピオンを決めたいな・・・なんて、音楽とはまったく関係ないことで、企画を立ち上げたいね・・・。


まあ、とにかく、楽しい夜でした。
また次回から、ライブやりますんでよろしくね。

次回は、土曜日じゃなく10日日曜日の夜です。


PS・・・アームレスリング、参加しなかったけど、とくまきのとく君が出たら、けっこういってたんじゃないかな・・・と、思ったり。・・・。

BYナリハラ  
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