2008年08月05日
STRIPPER

狂ったような暑さが街を包む。
できれば全ての服を脱ぎ、全裸で過ごしたい。
それでも暑いならば、後ろのファスナーを降ろし、肉と内蔵を脱ぎたい。
骸骨の姿になって過ごす・・・汗も涙も唾も精子も出ない。
完全OFF!
そして暑さが、ゆるんだら、内臓を埋め込み、肉を着て、ファスナーを上げ・・・さらに、いい感じの気温になったら、衣類を少しずつ着てゆく。
『逆ストリップ』
どうでもいいけど、なんとかしてよ、暑いよ・・・。
その娘は言った。
「ストリッパーよ」
「君の職業は?」との問いかけに、「ストリッパー」と答えた彼女・・。
「バイト?」
「いいえ、本職」
「なぜ、ストリッパーを選んだの?」
「シンプルだからよ」
「シンプル?」
「そう、私が脱いでいくことによって、お客さんは楽しむ、お金を払う、勃起する、ね、シンプルでしょ?」
「会計事務所よりは、いたってシンプルだね」
「そして、すごく素直な空間なの・・」
「素直な空間?・・・ストリップ劇場がってこと?」
「そう、私は脱ぎたいし、彼らは脱いでいく私を見たいし、そんな人達が集まる空間なの、どう?素直だと思わない?」
「確かに、見たくなきゃ行かない」
「みんな素直に生きるべきよ、世間体とかプライドとか、あと・・・・」
「地位?」
「そう、地位なんかも忘れちゃって、その瞬間は楽しむの、脱いでゆく女を眺めて楽しむの、そんな楽しんでいるお客さんの顔を見るのが、たまらなく好きよ」
「仕事に喜びを感じる瞬間?」
「そう、自然にね・・」
「世間一般的には認知されてない職業だろ?ストリッパーって、それに対する劣等感であるとか・・・例えば、教育委員会を敵に回すことに対する罪悪感は?」
「う~ん、たぶんないわ・・・大手商社のOLは確かに不特定多数の前じゃ脱がないわ、でも個人の前じゃ脱ぐし相手も脱ぐ、私たちは集まってくれた人達の前で脱ぐし彼らは脱がない、言葉にするなら、広く浅くって感じかしら、それから教育委員会を敵と思っていないわ、彼らだって女が脱いでゆく様子は好きなはずよ」
「しかし彼らは、けしからん!と言う」
「素直じゃないだけ、かわいそうな立場なのよ、きっと、立場や地位やプライドが、本能を邪魔するの」
「本能?」
「そう、雄としての本能、動物としての本能」
「その、本能を引き出してあげられる職業なのかな?」
「そうね、それが、ストリッパー・・・」
彼女は、夜の部のステージに立つ。
「マライヤキャリー」の曲に合わせスローダンスを始める。
いつものように衣装のジッパーを下ろし、ブラをとり、Tバックの横ヒモに手をかける。
ストリッパーは、シンプルだった。
NEXTLIVE
10日(日)
“JUNK PERFORMANCE vol.7”OPEN 19:30~ START 20:00~
adv 1000yen door 1400yen
《BAND》
○R☆on
○BANDIT



