PROJECT of PASSPORT

女性のヌードのために、男は日々生きていると言っても、過言ではないだろう。
ここが、ヌーデイスト村でない限り、みんな服を着ている。
もちろん、露出的なファッションもあるけれど、布はまとわりついている。
ひらたく言うと、バストトップ　陰毛　ヒップの割目　は　必ずガードされている。
なんだかんだ言いながら、ガードされている。
もっと、ホーマルなファッションだと、ほとんどガードされている。
日常生活において、ヌード　は　非日常性なのだ。





ところがところが、何年前くらいかな？
社会がヌードで溢れ出した。
雑誌で、パソコンで、携帯で。
電話ボックスのデリヘル広告で、裏通りに貼られている風俗チラシに、ヌード、ヌード、ＮＵＤＥ、だ。
しかも、アンダーヘアも堂々と、「さあ！どうだ！」って感じだ。
女性が脱げば、金になるし、社会も動く。悪くない話だ。




うん、悪くない・・・・・。と、もちろん俺も、思っていました。
「やっほ～、ヌードじゃん！お～、ヘアーもばっちり・・」と、週刊プレイボーイグラビアをめくっては、クリームソーダのアイスクリームをつっついていた。
うれしかった。
このまま、時代は、より進化をとげ、セクシャルジェネレーションは、加速の一途をたどるだろう！と、思って、わくわくした。
思った通りだ。
セクシャルジェネレーションは、ネットという媒体の背中に乗り、時代の波をサーフィンした。
苦労せず、ＮＵＤＥ，ＮＵＤＥ，ＮＵＤＥ　だ。
どうだい？男性諸君、幸せだろ？
はい、幸せです、ありがとう・・・・・。




そう、幸せだったんだ・・・・。
でも、ちょっと、違ってきている。



お盆に、同級生のおっさんたちと飲む機会があって、いろいろとエロ話もしたんだけれど。
「あの頃は、毛が１本、見えた見えないで、大騒ぎしたよな・・・」
「雑誌の黒塗りは、バターで消えるって聞いて、やったら、ページがやぶれたよ・・・」
「アメリカのホームステイ帰りの奴に、金髪のピンナップ見せてもらった時、感動したな。ちなみにアンダーは黒だったよ・・・」
などなど、昔は、非常に、ＮＵＤＥが貴重だったことが、うかがえる。




結局最近、ありふれ過ぎて、ありがたみがない、って言うか、グラビア見もスルーしたり、ＮＵＤＥの非日常感が、薄らいでいる。
ＮＵＤＥは、もっと、ありがたいものじゃないと、いけない気がする。
「あっそう・・・、ヌードグラビアね・・・」じゃ、だめなんだ。
「やった！ラッキー！」じゃないとさ。
そう考えると、ヘア解禁も、どうかな～？
そこだけは、隠しといたほうが、よかったのかな～？
夢として、ロマンとして、トップシークレットとして、隠しといたほうがよかったのかな～？
『ここが、見たいのであれば、努力をしなさい・・・』的な、聖域のほうが、よかったかな～・・・。



なんて、欲望の身勝手さを、記事にしてみました。



ＮＵＤＥは、日常生活においての非日常だ。
もっと、ありがたいと、思わないとね・・・・・・。




ＢＹナリハラ