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2011年04月21日
CANDY

1970年代初頭、子供たちの味覚を様々なお菓子が満足させていた。
チョコレート、キャラメル、アイスクリーム・・・。
昭和駄菓子的なものならば、黒砂糖菓子、水あめ、いも飴、これらは、駄菓子屋のおばちゃんに「くださいな・・」とか言って、10円とか5円とかで買った。
くじを引いて、特大、大、中、小、のように、お菓子のサイズを運にまかせるという、方式もあった。
まぎれもなく、昭和のガキどもの、味覚的娯楽だ。
当時のガキは、基本的にハングリー(空腹)のため、低料金で食える駄菓子で、大変な幸せ感を味わった。
買った駄菓子を、空き地の、転がっているドラム缶の中で、味わうような、まさに昭和な感じだった。
そんな昭和少年少女達に、タイミングよく、カウンターパンチを決めたお菓子メーカーがある。
不二家だ。
通常、アメリカンやイングランドなメーカーが、カウンターカルチャーっぽく、華麗に少年少女達の味覚を虜にしそうなものだが、まぎれもなくメイドインジャパンが、やってくれたってことは、今考えてもうれしい限りだ。
いろいろあるんですが、二つのCANDYをご紹介しよう
ノースキャロライナ・・・透明の包み紙に包まれたこのCANDYは、渦巻き状になっている。この渦巻き型に、少年少女達はいかれちまったわけです。「なんか、よくわからんが、おっしゃれ・・」と、感じたわけです。そりゃそうでしょ?今まで、いも飴ですよ。それが、ノースキャロライナってネーミングで、うずまき状なんて、やられちまうわけですよ。視覚と感性に訴えた、みごとなまでのPOP感。やるね~。

ソフトエクレア・・・キャラメルに包まれた中にはクリームが入っている。しかも3種類か4種類のクリーム。甘い中にさらに甘い味覚。やられちまうわけですよ。もう、虫歯のオンパレード。歯には悪いが、食わずにいられない。確か・・・CMソングユーミンだったかな?「ソフトエクレア~、風の・・・♪」みたいな。そりゃ、ハイセンス、ハイクラス、芝生がある白い家みたいな、上流階級感。労働者階級のガキが一瞬だけ夢見る、味覚による覚醒。「ちくしょ~、はい上がってやる」と、思ったかどうかは?だけど・・・・ね。

都会から転校してきた子の家に遊びに行ったとき、こぎれいなお母さんが、白いトレーに紅茶とCANDYを、運んできたときには感動したな。
「マジかよ・・」みたいな場違い感。
家に帰って、漬物石を持ち上げる母ちゃんを眺めながら、「ダメだこりゃ」って思ったね。
「白菜漬、うめーぞ、食うか?」とか言われて、「ノースキャロライナはないのか?」って言ったら、「そりゃなんじゃ?ソビエトか?・・」って。
意味わかんね~じゃんかよ。
頼むぜ、母ちゃん。
BYナリハラ
Posted by PSPスタッフ at
11:21
│Comments(2)
2011年04月18日
バッティングセンターシンドローム
バッティングゲージがあると、絶対入ってしまう。
「よ~し」とか言いながら。
もう、真剣である。
気分は、イチローだ。
打ち返した球が、ヤンキースタジアムの2階席に届くことを、イメージしながら打席に入る。
「さあ、いらっしゃい、坊や・・」である。
そして、ピッチングマシーンの球が、まじかに来たとき、現実を知る。
「あれ?どうしたんだろ?」
「なんで、あたんねえんだろ?」
「今日はどうも調子悪いな?」
なんて、誰も聞いていないのに、独り言的言い訳をする・・・。
バッティングセンターシンドローム・・・。
さて、正直、現実的に考えて、まず、100キロのストレートから・・・。
「うんうん、まずまず」、センター方向にいい感じの打球だって飛ぶ。
それでは、120キロストレートゲージへ。
ここで、すでに半分挫折・・・。
「あれ?早い!・・・」
「なんで、前に飛ばない?・・」
バットの根元に当たったボールで、手がしびれる。
悪戦苦闘の末、なんとか、120キロでも、対応できる?
次に、『実戦ゲージ』
ランダムに、ストレート、カーブ、フォークが投げ込まれる。
ストレートは、120キロ設定。
これが、むずかしい。
難しいって言うか、できない。
緩急を使われると、無理。
俺には無理。
残念でした、お疲れ様。
と、そんな感じです。
もし、ダルビッシュの球を打席で見たら、きっと逃げ出すんだろうな。
打てるとか打てない、なんて話じゃないだろうな。
「逃げ出すか?立っていられるか?」って、話だろう。
150キロ台のストレート、しかも硬式球(頭に当たったら死ぬ)、当たり前だけど、プロの選手はプロだ。
こちらは、ピッチングゲージ。
9個の的に当たればOKです。
結果は、良くて4枚抜きくらいか?
手の握力が、だんだんと失われつつあります。
気分は斉藤祐樹でしたが、体が出川哲郎でした・・・。
ちなみに、ラウンドワンです。
BYナリハラ
Posted by PSPスタッフ at
09:51
│Comments(0)
2011年04月12日
2011年04月12日
FIRST LOVE 2

40歳女性 主婦 夫と子供2人 好きな言葉『経験が武器になる』
初恋を語る
「いつの話ですか?」
「16歳の頃かな?」
「何年だろう?」
「1987年かな?」
「今から24年前ってこと?その頃って、どんな時代だったの?」
「そうだな~・・・、今より、いろんな意味で活気があったような気がする。ファッションも、ビビットな原色に溢れていたし、いろんなことを楽しんでいたように思う。例えば、街にはディスコ、カフェバー、海ではサーフィン、スキューバーダイビング、山ではスキー、ハングライダー、そんな感じで、みんなそれぞれの楽しみ方を知ってたような気がする。お金も、あったんだと思う。どんな時代だったの?って聞かれれば、そんな時代」
「へえ~、そんな1987年に16歳だったあなたは、どんな初恋をしたの?」
「そう、若かったわね。16歳だもの。私の初恋の相手は、高校教師。英語の先生。その時彼は25歳だったかな?独身で、2LDKマンションに住んでいて、ウインドサーフィンやっていて、色黒で、ビーチボーイズが好きだったわ。懐かしい」
「あなたの高校の先生?」
「そう」
「教師と生徒?」
「そう」
「どうやって、付き合いだしたの?」
「私が一方的に好きになっちゃって、家出して、彼の部屋に転がり込んだの。夏休みだったかな?」
「先生は困っただろうね?」
「うん、最初はね。『いいか、明日はちゃんと帰るんだぞ』とか言って、彼はソファーで寝て私はベッド。でも、次の日も帰らずに、そして、その次の日には、同じ布団で寝ちゃった。彼も、相当我慢してたんだと思う。だってすごかったもん。終わった後、彼は言ったの『黙っていられる?』って。私は『うん』って答えた」
「黙っていたの、その事?」
「信用できる友達一人にだけ話した。だって、味方が一人はいないと心細いから。その友達にお願いして、一緒にいることにしてもらって、彼と会う。そんな感じだったな・・」
「すごく、危険な感じだね?」
「そう、バレたらどうしよう?みたいな、ハラハラドキドキ感がいつもつきまとっていた。子供ながらに、バレたら、彼に迷惑がかかることもわかっていたしね。でも逆に、そのドキドキ感が面白くもあったの。廊下ですれ違う時、挨拶しながら軽くウインクしたり、授業のとき『先生、宿題忘れました』って言うと、『お前、昨日何やってたんだ?』なんて、彼が言う。おかしいよね、だって、昨日一緒にいたのにさ」
「その後、その禁断の恋はどうなっていくの?」
「1年は続いたかな?知らない街にドライブに行ったりもした。だって近くで出かけられないでしょ?ほとんど、彼の部屋に行って、宅配ピザにバドワイザーって感じで、レンタルビデオ見て、私が好きなレコードかけて・・・」
「ちなみに、何?」
「レベッカ。私レベッカ、大好きだったの。『フレンズ』『ラブイズキャッシュ』『ラズベリードリーム』。ビデオでいうと、『ET』とかかな?」
「わかるわかる・・・その感じ」
「そのまま、眠くなったら、音楽聞きながらHしちゃう。そして、朝、シャワーを浴びて、トーストとコーヒー、髪を整え、彼の部屋を出る。時間差をつけて、学校に登校。学校で会うと元気に『おはようございま~す』。彼も『おはよう、元気か?』」
「別れるきっかけは何?」
「連絡をしないで彼の部屋に行った時、女の人がいたの。彼は彼女のことを『大学のときの同級生』って紹介した。そして私を、『教え子で、英語を習いに来ている』って、彼女に紹介した。気まずい空気の中、彼と彼女を見てたら、すごく大人な感じで、私だけ子供で、彼女も私の存在に、まったく嫉妬心がなくて、『将来はどうするの?あそこの大学は受けといたほうがいいわよ・・』的な事を言ったりして、なんていうんだろ?子ども扱いが、すごく傷ついたって言うか、居場所がなかったって言うか・・・」
「それがきっかけだったんだ?」
「そうだと思う。それから、彼の部屋にも、だんだん行かなくなって、そうそう、『好きだ』と、告白してくれる同級生もいたりして、その子と付き合うようになって・・・」
「先生は『どうしたんだい?』って言わなかった?」
「言わなかった。いつものように、『おはよう、宿題忘れるなよ』って。私がいようといまいと、マイペースって言うか、悲しくないって言うか、大人って言うか、私が子供だったって言うか・・・」
「自然消滅?」
「うん、自然消滅」
「いい、思い出にはなった?」
「うん、今にして思うと、私が勝手に熱を上げていただけだと思う。連絡するのも私のほうばかりだったし・・・。そうそう、彼は、卒業式の日、私にこう言ったの『経験が武器になる。がんばれよ』って。ちょっと、ムカッとしたけど、今は、その言葉の意味が分かるような気がする」
「経験が武器になる・・・か」
「そう、経験が武器になる・・」
「なんだか、ドラマの高校教師みたいだね」
「そのドラマ見たとき、懐かしかったよ。『あ、私たちの事だ』って、思ったもん」
「・・・・・」
「もう、ずいぶん遠い昔のお話だけど、今思い出しても、胸がキュンとするの」
「初恋っていいね」
「うん、大切な、宝物。そして経験。経験が・・・」
「・・・武器になる」
「いい言葉ね・・・」
BYナリハラ
Posted by PSPスタッフ at
11:49
│Comments(0)
2011年04月08日
FIRST LOVE

60歳男性、会社役員、妻と子供二人、そして孫が一人、趣味はたき火。
彼が、初恋について語る。
「ずいぶんと、遠い昔の話になるけど・・・いいのかな?」
「ええ、どうぞ、遠慮なさらずに・・・」
彼は、語りだす・・・・。
「昭和でいうと、38年?39年?かな?西暦ならば、1964年だろうな。そうそう、ちょうど東京オリンピックの頃だったよ。街も人々も企業も、みんな元気で活気に溢れていた時代だったな」
「・・・その頃は・・・中学生?ですか?」
「そうだよ。俺だって中学校の頃があったんだ。14歳だった。まあ、今の中学生みたいに、きれいじゃないし・・・なんていうのかな?坊主刈りだし、学生服はつぎはぎがしてあるし、暗いし・・・」
「・・・ダサかった・・・ってことですか?」
「うん、そうだそうだ、ダサかったんだよ。とんでもなくダサかった・・」
「・・・へえ~・・・なるほど・・」
「そんなダサい田舎の14歳にも、好きな子ができたんだよ。笑っちゃうだろ?」
「いえいえ、どんな子だったんですか?」
「クラスメートでな、というか、途中で転校してきたんだよ。北九州からの転校だった。その子が教室に入ってきて、空いている俺の席の隣になったんだ。先生にも、お決まりのセリフを言われたな『おい、わからないことがあったら、隣の〇〇に聞くように…』てな」
「きれいな子だったですか?」
「うん・・・きれいな子だったな。俺たち風に言うならば、べっぴんさんだったな」
「タレント的には誰でしょうか?」
「・・・吉永さゆり・・・と、自分的には思っている」
「なるほど、イメージつかめます」
「その子は、無口な子だったよ。いや、無口と言うより、あまりしゃべろうとはしなかった。九州なまりを気にしていたんだろうね。俺も俺で、ダサい田舎の14歳だから、緊張してしゃべられない。『・・・理科の教科書14ページからだから・・・』っていうと、『・・・うん・・・』って返ってくる。それだけ」
「情景が浮かびますよ」
「俺としては、まあ、今だから言うけど、もう、初恋の一目惚れ。もちろん、その当時はわからなかったよ.、それが恋なのかどうか?家帰って、味噌汁飲むときに『ジ~ン』とくる、その刺激の意味や、ラジオから流れてくる、『ヘイポーラ』で枕を抱きしめる行為の意味、休みの日に意味なく彼女の家の近くを、行ったり来たりする意味」
「・・・恋ですね・・・まさしく・・・」
「今の子供たちだったら、うまく、スマートに自分の想いを伝えるんだろうけど、1964年の14歳には不可能だったな・・・」
「じゃあ、何も言わずに終わったんですか?」
「いや・・・一回だけ・・・言おうとしたことがあったんだよ」
「はい・・・」
「キャンプでやるオクラホマミキサーって知ってるか?」
「はいはい、輪になって、男女ペアで踊るフォークダンスでしょ?」
「そうそう。キャンプファイヤーを囲んでそれをやっている時に、彼女と踊る順番が近づいてくる。そして彼女が俺の前に来る。そこで、終わったんだけど・・・」
「彼女と踊れなかったんですか?」
「ああ、でも、彼女がその時、小さな声だったけど、確かにこう言ったんだよ『・・・残念・・』って」
「『残念・・』ですか?」
「ああ、確かに聞いたんだよ。空耳じゃない。確かだ」
「それで?」
「俺は、勇気を振り絞って、彼女に話しかけた。『ねえ、今、言ったこと?・・・』と。その時、キャンプファイヤー終了のアナウンスが響き、女友達が彼女を囲み、俺も友達に、『なあ、テント行って寝ようぜ』と言われ、ごっちゃになって、話ができなくなったんだよ」
「その後は?」
「いや」
「なぜですか?」
「ハハハ、そんな勇気なかったしな。何回も言うけど、1964年の14歳は、恐ろしく不器用で、ダサかったんだよ」
「その後は?」
「彼女は、中学3年になると転校していったよ。『みなさん、ありがとう』って挨拶して」
「そうですか・・・残念だったですね・・・」
「まあ、残念といえば残念だけど、初恋って、そんなもんじゃないかな?不器用で、卑屈で、打ちのめされて・・・。だけど、想いだけは募るみたいな感じでさ。年を取るにしたがっていい思い出になってゆく。それが、初恋のいいところだよ。『・・・残念・・・』って言葉、俺の中じゃ今でも宝物だよ・・・」
彼は、遠くを見つめた・・・。
その先にはきっと、1964年があるのだろう。
「高校へ行ったらどうでしたか?」
「ああ、髪も伸ばして、女の子ともデートできたよ。デートって言っても、公園でソフトクリーム食べるくらいのものだけどさ。でも、14歳のあの経験があったからこそ、女の子に声をかけられたんだと思うよ」
「最後に、彼女の名前を教えてもらってもいいですか?」
「ああ、『和子』だよ。いい、響きだろ?」
「和子さんも、どこかの町で60歳になっているんですね?」
「いや・・・あの子は14歳のままだよ・・・俺の中ではな・・・」

BYナリハラ
Posted by PSPスタッフ at
09:46
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