PROJECT of PASSPORT

１９８９年１月・・・いきなり時代が動いた。
昭和から平成に・・・。各企業、学校などは、臨時休業＆休校。
テレビでは、どの局も、昭和の映像、昭和という時代の討論会。
そして、故小渕氏による、新たな年号「平成」の紹介。
「今日から、平成です・・・・」
「平成かよ・・・？　ＨＥＹ！ＳＡＹ！・・・、なんか、ＲＯＣＫっぽくていい感じじゃん・・・・」などと、ジョークを言い、生まれて始めて味わう「時代が変わる瞬間」を、体感した。

あれから２０年。

あの時生まれた赤ちゃんが成人式。

ジェット機のように早い・・・・。


今年の成人式、荒れなきゃいいけどね。
あのニュース見るたびに、頭くるんだよな。
目立ちたいのはわかるけど、まじめに、厳粛に、式に出たい奴だっているんだからさ、そおゆうフィールドで好き勝手な行為は、ルール違反もいいとこだ。
騒ぎたい奴だけ集まって、港の倉庫でも借り切って、好き勝手やればいいのにな。
頼むぜ・・・・、特に沖縄のヤンキー諸君！


今から２０年前、今より２０歳若かった俺は『Ｄ．Ｆ．ＲＡＮＫ』という、ＢＡＮＤをやってた。

メンバーは、左から、俺ナリハラ（ベースと歌）、なおゆきくん（ドラム）、けんじくん（ギター）、りょうじくん（ギターと歌）。
ＣＤがレコードを追い抜いた時代、俺の人生はこのバンドとともにあった。

俺と、りょうじくんは高校からの友達で、昔から俺はベースを弾いて歌い、りょうじくんはギターを弾いて歌うという、ダブルボーカルスタイルをとっていた。
前のバンドを解散し、二人は、ドラマーとかっこいいギターを探した。
そして、ドラムのなおゆきくん、ギターのけんじ君に声をかける。
二人は「いいよ～」と、ふたつ返事だったけど、そのときに組んでいたバンドに「やめる・・・」と、言ってのＤ．Ｆ．ＲＡＮＫ参加だったので、けんじくんのバンドのリーダーから、抗議を受けた。
そのバンドのリーダーが、俺んとこ来て「そりゃ、ね～だろ～・・・」と、つっぱり口調で言うものだから、「まあまあ・・・」となだめ、まるめこみ、話を変え、おだやかに別れる・・・・。
うまいね～、営業向きだな。


まあ、そんな感じでスタートしたバンドだった。


楽曲はオリジナル。
俺と、けんじくんでほとんど作った。

当時は、ＣＤを焼くなんて技術はまったく無理な話であり、４チャンネルマルチレコーダーで、音源をとり、それをカセットテープにおとし、パッケージと歌詞カードを入れてライブ会場で売った。
たしか５００円くらいで。
実働３年の間に、オリジナルカセット8～9曲入り３本作ったかな？
よくやったよな～。


このバンドのポリシーとして、オーディション＆コンテスト関係は、バリバリ狙うってのがあって、ＹＡＭＡＨＡ，ローランド、ＡＸＩＡ，あとコカコーラのなんとか？・・・、など、履歴書書いて、カセット入れて、上記画像のような写真入れて、よく応募した。
もちろん、通るのもあれば、落ちるのもいっぱい。
最高で、とあるオーディションの大阪大会・・・審査員がラウドネスのボーカルだった。
あと、ＹＡＭＡＨＡの中部大会・・・ＴＶ放送有り。
でも、そこまで。
東京の土は踏めず、帰り道の４１号線で、適当にラーメン食って帰るみたいなね・・・。


ある日、応募担当のけんじくんが言った。
「イカ天、応募したから・・・」と。
イカ天・・・いかすバンド天国・・・土曜深夜番組・・・タマ、ビギン、ブランキージェットシティー・・・などが世に出た番組。
「まじかよ・・」と、俺は思いながら、一抹の不安が。
もし仮に通って、テレビでやったとして、演奏スタート１０秒で赤ランプ点灯して、吉田ケンあたりに「なに？これ？・・」とか、言われたら、高山の街歩けなくなるかも・・・と。
でも、結果は落選。
いいやらわるいやらね。


とにかくこのメンバーと、週３~４日は集まってた。
例えば、夏に別の友達と海行くでしょ、で、その夜バンド練習ならば、早めに帰ってきて、練習参加。
バンドは何はともあれ、絶対的だったんだよな。
あるときは、清見の奥の別荘を借りたり、宮の奥の牛舎を借りたり・・・。
終わったら、俺んちで、サントリーレッド飲んで、次の日１日酒臭かったり・・・。
誰とは言いませんが、女がらみの相談をしんしな態度で聞き、意見したり、勇気づけたり・・・・。
あ、あと、ビリヤードなんかもたまにしたかな？
当時流行ってたんだよな・・・。


Ｄ．Ｆ．ＲＡＮＫは１９９０年１２月に解散する。
理由は、けんじくんとりょうじくんが新たなバンドを作るため、だった。
俺は正直その話を聞いて、いい気持ちはしなかった。
「なんだ、バカヤロー」とも思った。
けど、けどさ、基本は自由、それ以上でもそれ以下でもない。
自由・・・これがベース。




２００0年、Ｄ．Ｆ．ＲＡＮＫ同窓会ライブを決行。
「まあ、みんな、４０前にさ、もう１回Ｄ．Ｆ．ＲＡＮＫやろうよ」という呼びかけに、「まあ、いいよ」という、なんとも低いテンションではあったけど、１回だけの再結成ライブ。
楽しかったな・・・。
「なあ、ここのコードなんだった？」「ここ、ブレイクあり？」「えっ？ジャンプするの？」などと、リハを重ね、石浦町のＢＵＤＳでやった。
その、夜は、よ～く酒のんだよな～。


その後・・・・。
なおゆきくん（ドラム）・・・バンドから足をあらう。今でも、俺の飲み友達。「また、ドラムやらん？」との問いに「また、声かけてよ」と、力なく答える。
けんじくん（ギター）・・・サカケンという、一人アコースティックギター芸で、様々なイベントでやってます。見てやってください。
りょうじくん（ギターと歌）・・・バンドから足をあらう。正月に靴屋で遭遇。俺が靴見てたら、正面に立っていて、ニヤニヤしてた。
俺ナリハラ（ベースと歌）・・・まあ、いろいろと、やってます。


俺がもし、死ぬ間際になって、思い出すバンドがあるとすれば、このバンドかもしれない。


いい時間をありがとう。


もう、２０年前だっていうのに、昨日のことのようだね、まったく・・・・。

ＢＹナリハラ