PROJECT of PASSPORT

しかし、新年早々、心地よいニュースやね～。
いつも、この時期、沖縄の成人式で、ヤンキーが暴れるみたいなニュースに、むかついているんだけど、今年はやや少なめで、変わってこの話題で溢れている。
善意である。
・・・そう信じたい。
寄付である。
見返りは求めない。
だから、偽名を名乗る。
伊達直人、と。
孤児院や施設に、寄付が届く。
「これを使ってください・・・伊達直人」と。







さて、１９７０年だったろうか？
TV「タイガーマスク」を、小一の俺も見ていた。
そのアニメでは、実名でジャイアント馬場、アントニオ猪木も登場し、試合していた。
当時、プロレス好きの子供にとっては、見ないわけにはいかない番組だった。
その中の伊達直人イメージは、けっこうチャラかった。
ポルシェかフェラーリクラスのスポーツカーで登場し、トレンチコートにハンチング。
「やあ、久しぶり、ちょっとバカンスでロスにいってたんで、来れなかったんだ、ハハハ・・」
「あ、そうそう、これ、おみやげ、気にしなくていいからね。お金の使い道なくてさ・・ハハハ・・」
って感じです。
孤児院で育ったんだけど、おじさんの遺産相続でお金持ちになっちゃったって設定です。
実は、タイガーマスクとして、ファイトマネーを稼いでいて、そのお金で、あれやこれやと、プレゼント。
「ありがとうございます」と言われると、
「いいからいいから、気にしないでいいよ、ハハハ・・」と、けっこう軽い。
表の顔はチャラくて、マスクをかぶれば野獣系。
そして、エンディングで『みなしごのバラード』って曲がかかるんだけど、これがすごく淋しい。
一人の孤独を浮き彫りにする、曲と映像。
そこで、見せる、伊達直人の、男の淋しさ切なさ。
うん、こう思い返してみると、伊達直人のキャラクター設定は、みごとだ。
こおゆう、キザで軽～い感じは、星飛馬や矢吹丈には出せない。
１９７０年にして、このキャラは、みごとだ。





全国の伊達直人さんにお願い。
飲み会とかで「実はな、俺が伊達直人なんだよ、ガハハハ・・」とか、言わないでね。
「あなたが、伊達直人さんでしょ？」と、聞かれても、「一体、何の話でしょう？」と、答えてほしいな。
ヒーローは、墓場まで、口を割らないものです。


彼らの善意に敬礼！







BYナリハラ