PROJECT of PASSPORT

子供の頃、「将来何になりたいか？」と聞かれ、「野球選手」と答えた。
さすがに子供なんで、複雑なことは考えない。
税金がどうの？選手生命がどうの？プライバシーがどうの？・・・などとは考えない。
シンプルに、「好きなことやってやってお金がもらえるならば、それにこしたことがない！」と言う理由で、「野球選手」と答えた、小学校。





中学校になると早くもその夢に、暗雲が立ち込める。
「野球は下手ではないが、それほどうまくない」
「うまい奴は、山ほどいる」
「野球もいいけど、ビートルズのほうが刺激的だ」
「よし、ビートルズみたいなろう！」
と、早くも方向転換。





高校でもバンドバンド。
大人になってもバンドバンド。
ここら辺でもまだ純粋だ。
「好きなことやって生きて行けたら、それにこしたことはない！」
その、ポリシーは同じである。





その当時よく親に言われた。
「今はそれでいい。一時の熱みたいなものだ。若い頃は誰だってそおゆう時がある。やがて、５年たち、１０年たったとき、あ～、そんなこともあったんだな、と思う。それが大人になるってことだ」と。
俺はもちろん反発したが、「う～ん、ひょっとして、その通りなのだろうか？」とも思い不安にもなった。
「俺は３０歳になったとき、もうバンドをやっていないのだろうか？」
「俺は40歳になったとき、ロックやバンドを、くだらないと思うのだろうか？」
「俺も、自分の子供に、親と同じことを言うのだろうか？」
さて、そろそろ結論を出そう。
答えは「ＮＯ！」だ。
お父さん、お母さん、あなた方の言ったことは間違っていたね。
今さら、昭和初期の人間を捕まえて、議論するつもりはないけど、あなた方の考え方は、俺には当てはまらなかったみたいだ。






もし、回りの10代の少年少女が、「サッカー選手になりたい」「バンドでメジャーになりたい」「プロサーファーになりたい」「ＣＡＮＣＡＮのモデルになりたい」と、夢を語ったならば、「やったほうがいい、今すぐ実行したほうがいい、とことんやったほうがいい」と言うだろう。ほとんどの人が夢に敗れるけど、夢に向かっていける人生ほど、おもしろいものはないんじゃないかな。
早ければ、早いほどいい。
夢がかなわなくても、やり直しは効く。
たかが10代で、安定を求めないほうがいい。



さて、「サッカー選手」「プロ野球選手」っていうと、壮大な夢だけど、おれがもし、今なりたい、やってみたい職業を上げるならば、「ツアーコンダクター」。
ツアコン。
いろんなとこ行けるし、基本的に楽しい瞬間に立ち会えるしね。
ツアー参加者に、「ありがとうございました。楽しい旅行でした」なんて言われたら、幸せだと思いませんか？
人が楽しい場面で仕事ができるって、いいですね・・・。






俺の世代は、将来何になりたい？などとのんきなことは言ってられないか。
その将来ってやつを、リアルに生きているわけだからね。
しかし、まだ夢くらい見ていいんじゃない？
別に、職業的な夢じゃなくてもいい。
60歳になったら、妻と別れて、ベトナムに移住する・・・でもいい。
60歳になったら、妻と一緒に、ベトナムに移住する・・・でもいい。



夢を持とうよ。
先はまだあるぜ。




まずは、ワールドカップ楽しもうぜ。












ＢＹナリハラ