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2009年11月24日

50‘S DATE

50‘S DATE
1950年代のアメリカならば、デートだって様になる。
キャデラックに、グリースに、ラジオからのR&R
「ベイビー」「ハニー」などと、囁き、肩に手を回し、車の中でキスをする。
もちろん、それ以上のことも、時にはするけど、基本的に彼は彼女を家まで送る。
「今夜は楽しかったわ・・・こんどのフットボールの試合、がんばってね・・」
「もちろんさ・・」
「じゃあね」
「じゃ・・」
そんな感じで別れる。
帰り道、帰り道「オンリーユー」が流れ、彼は『クール』(タバコです)に火を点ける。
南からの風が、彼の髪を揺らす。
リーゼントで固めた髪が、多少みだれてゆく・・・。


こんな感じでしょ?
アメリカン50‘S DATEって。
もちろん、映画などで、見た記憶を基に、書くとこうなる。
様になる。
早い話が、かっこいい。
現代に至っても、すごくかっこいい。
いや、むしろ、その当時の方が、おしゃれだ。
舞台が、アメリカならば・・・・ね。





では、50‘S DATEの舞台を、日本、それも飛騨高山にしてみよう。
時代は、昭和30年
陣屋前からスタートだ・・・・。





孝夫(仮名)は、好子(仮名)を待っている。
陣屋前で、緊張しながら、もじもじしながら、手のひらに『人』という字を何回も書きながら。
やがて好子は来た。
中橋の方向から、うつむき加減に・・・。
「・・・こ、こんにちは・・・よしこさん・・・せっかくのお休みなのに・・・あ、ありがとうございます・・・」
「・・・いえ・・・そんな・・・たかおさんに、さそっていただき・・・こ、こちらこそ、ありがとうございます・・・」
「そ、それじゃ・・・い、行きましょうか・・・」
「は、・・・はい・・・」
と、こんな調子で、二人のデートは始まった。
ちなみに孝夫は木材加工業好子は理髪店見習い、ともに25歳だ。
昭和30年の高山は、空気が澄み、おだやかな風が吹いていた。





まず二人が向かったのは、『城山公園』だ。
なぜ?って・・・意味などない。
孝夫だって、いっぱいいっぱいなんだから。
好子は、鹿に草を食べさせる。
(当時、鹿がいたんですよ・・・・知ってた?)
会話はほとんどない・・・。
孝夫の額の汗を見た好子は、ハンカチを差し出す。
「そ、そんな、いいですよ・・」と言って、孝夫は拒否。
汗は、右手でぬぐう・・・。






続いて、有楽座という映画館。(知ってる?)
見た映画は「七人の侍」。
時代劇ではあるにせよ、途中ほんのわずかな『ラブシーン』がある。
孝夫は固まり、好子は目をふせる。
孝夫は、血圧が急上昇し、好子は無言でトイレに行く。
あいかわらず、会話は・・・・ない。
やれやれだ・・・。






『スズメ食堂』にて夕食。(今はないよな?)
孝夫はたまご丼、孝子はカレーライス。
実際二人が知っている、贅沢っぽい、メニューと言えば、この2品だ。
多少は、会話が成立する・・・。
「好子さんは、カレーライスがお好きなんですね?」
「孝夫さんこそ、たまご丼、お好きなんですか?」
「・・・ええ、まあ・・・」
「・・・はい・・・」
以上。
食後のコーヒーもなく(コーヒーを飲むという文化が、二人には存在しない)、孝夫が勘定を払い外に出る。






夕方、6:00.、国分寺通りで別れる。
「きょう、今日は、ありがとうございました・・・」
「・・・い、いえ、誘っていただき、こちらこそ、ありがとうございました・・・」
「その・・・こんど・・・また・・・・」
「・・・・はい・・・・」
「こんど・・・こんど、また・・・・」
「・・・はい・・・」
「こんど・・・・また・・・・ご飯を食べてくれますか?」(やっと言えた・・)
「・・・・はい!・・」(彼女は少しだけ笑う)





孝夫さんと好子さんは、その後結婚し、現在70代である。
おじいちゃんとおばあちゃんになっても、仲良くしている。
あいかわらず、いろんな会話は成立しないけど、言葉少なげに微笑むお二人に、『愛情』は存在する
そして、照れながら、ファーストデートのことを、話してくれました。





だいぶ想像を入れながら、50‘S DATE イン高山 を書きましたが、だいたいあってるんじゃないかな?
絶対、こんな感じだよ・・・。



みなさんも、おじいちゃんおばあちゃんに、『ファーストデート』のことを聞きましょう。
かみなりじじいは別として、ほとんどの人が、昔の淡い思い出を、胸に秘めていると思うよ。
『もう・・・忘れたよ・・・』なんて言いながらね。
彼らは、照れるから、上手に聞き出しましょう。


以上、50‘S DATE でした。




50‘S DATE



50‘S DATE



50‘S DATE



50‘S DATE



50‘S DATE



BYナリハラ







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Posted by PSPスタッフ at 11:41│Comments(6)
この記事へのコメント
「ときめき」ですね

また ときめきたいですね~
Posted by 女神ちゃん at 2009年11月24日 14:38
女神ちゃん さま
そうです。「ときめき」「ドキドキ」「緊張」です。いつまでも、ときめいていたいですね・・・。
Posted by narihara at 2009年11月24日 20:33
スズメ
懐かしいです。
昔、ありましたねー。

城山に鹿なんていましたっけ?
ペンギンはいましたよね?
Posted by いちご at 2009年11月25日 13:01
いちごさま
こんにちは。鹿についてですが、いました。だって、俺、幼稚園の頃、バナナの皮やりにいったもん。だから・・・昭和40年代初頭までは、いたよ。ペンギンも知ってます。あっと、城山にサーカスがやってきたこともあるし、金のないカップルは「あおかん」やってましたよ。なつかしいね・・・。
Posted by narihara at 2009年11月26日 12:07
鹿はいたね。白い鹿なんてのも居た気がする。「あおかん」は・・・何回か夜見に行ったけど、1回も遭遇しなかった。黒い衣装に黒マスクまで付けていったのに・・・ほとんど変態だな。
Posted by ネコ先生 at 2009年11月26日 21:47
ネコ先生さま
鹿はさておき、あおかんは、実践派じゃないですか?相手は奥さまと・・・おっと、触れてはいけないところに、触れてしまった?
Posted by narihara at 2009年11月26日 23:03
 
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