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2009年10月18日

彼女のアパートメントライフ3

彼女のアパートメントライフ3

アパートメントライフも2年を過ぎた。
彼女は27歳になっていた。
ちょっとした年だ。
グッとくる年だ。
事実彼女はグッときたし、彼女の部屋に訪問希望の男性諸君はたくさんいた。
「どこに住んでいるの?」
「一人暮らしなの?」
「こんど、部屋に行ってもいい?」
そんな問いかけや、メールでのアプローチは常にある。
積極的な例では、住所も教えていないのに、何かしらの方法を駆使して、部屋を嗅ぎつけ、「こんばんわ!・・来ちゃったよ!・・」と、ドアをノックするチャレンジャーもいたり・・・。
彼女は、そのつど『居留守』をつかった。
そして、「悪いけど、来ないでくれますか?」と、しっかりと丁重に、逆恨みを買わないように、思いを伝えた。
もし仮に・・・、
「あなたなんかに来てほしくない!」
「迷惑だから来ないで、顔も見たくない」
「くるんじゃねーよ、馬鹿・・」
などと、言ったとしよう。
相手によっては、「上等じゃねーか」と、反骨精神に火がつき、嫌がらせをする可能性だってある。
1年前に味わった、『ストーカー行為』の傷が、まだ癒えてはいない。
もちろんそれは、『大いなる教訓』にもなったし、『しゃばの現実』も、痛感できた。
だから彼女は、慎重に・・・。
確実に・・・・。
誤らないように・・・。
そっと、そっと・・・。
女性が一人で生きる、大変さを彼女は味わった。
そして彼女は、大人になった。
「SHE‘S A WOMAN」・・・だ。(♪ビートルズの曲、リードボーカルはポールマッカートニー)





彼女の部屋に訪問希望の男性諸君・・・の問題を除けば、ほぼ快適なアパートメントライフだ。
若いころのように、頻繁に『クラブ』へは行かないけれど、気の合う女友達を呼び、『鍋』をやったり、ワインを飲んだり、旅行の計画を立てたり、『ANE CAN』を見て、来春のモードをチェックしたり・・・。
一人の休日は、掃除、洗濯、食材の買い込み。
彼女は、料理本を手に、リーズナブルな食材を使って、手軽な献立を作った。
そのレパートリーは、もう、相当な数になった。
BGMは、常に流しっぱなし・・・。
お隣の迷惑にならない程度のボリュームで、『洋楽』『邦楽』問わす、『ソウル』『ヒップホップ』『レゲエ』時には、アルゼンチンタンゴやアフリカ音楽まで聴く。
食事が終わった夜には『SADE(シャーデー)』が、お気に入り。
SADEのセクシーな歌声に酔い、体が熱い夜には、自然に・・・・自然に・・・中指と人差し指が、下着の中をまさぐる事も、たまにはある・・・誰にだって・・・ある。




なにはともあれ、彼女は、大人になった。
「SHE‘S A WOMAN」・・・だ。





彼女は、気にかけている男性がいる。
先月の合コンで会った男性だ。
彼は、彼女の住所は聞かない。
しかし彼は、あきらかに彼女に『気』がある。
二人は、メール交換までだ。
彼女は、彼に踏み込めない。
なぜ?
『ストーカー男』の傷が癒えていないから。
「当分はフリーでいよう・・」これが、今のところの彼女の方針だ。





そして、転機は訪れる。
多くの人がそうであるように、彼女にも転機はやってきた。
しかも最悪の転機だった。




悪いことは重なる・・・みんながそう言う。
「悪いことって・・重なるんだよな~」って。


彼女もそうだ。
仕事上の失敗・・・・これは痛かった・・・そのせいで、契約の一つをパーにしてしまった。
さらに友達との喧嘩・・・1番仲の良い友達との喧嘩・・譲れないものがあったようだ・・・。
そして病気・・・うまく眠れない夜が続き、さらに重なったストレスが原因で、40℃近い熱を出す。



医者にも行けず、その熱は3日続いた。
初日、彼女は耐えた。
2日目、彼女は泣いた・・・「寒いよ、心細いよ、誰か、そばに居てよ・・・」と。
3日目、彼女は助けを求める。
助けを求めた相手は、気にかけている男性だ。
「・・・勝手言ってごめんなさい・・・良かったら、力を貸してくれませんか?・・・住所は***・・・です」




彼が、すっ飛んで来て、薬、おかゆ、シーツ変え、汚物処理にいたるまで、誠意を尽くしたのは、言うまでもない。



彼は言った。
「大変な時は、つっぱらずに、連絡しろよな・・・」
彼女は答えた。
「・・・うん・・・」




これで、この話は終わります。
今後彼女が、より良いアパートメントライフを続けていくことを願って。



お幸せに・・・・。

















彼女のアパートメントライフ3



清水イチロウピアノコンサート~『唄の衆』総集編、という、のど自慢大会的な企画があります。
10月24日(土)20:00~
カフェクレアトゥール   前売り1000円 当日1200円



BYナリハラ












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Posted by PSPスタッフ at 12:49│Comments(5)
この記事へのコメント
えー!
マジっすかぁ(>_<)
続きが気になります…
Posted by ヒデキ at 2009年10月19日 00:49
続きが気になりますね。
やはり結婚…
したんですよね?
私の描いた女性もきっとあの2年後くらいに結婚するんだと思います。
今まで付き合ってきた中で一番地味で口数の少ない男性と。周りの友達が『どうしたの?!なんでこの人?』と口を揃えて言ってしまうような刺激の少ない男性と。でも、彼女はそんな事気にしない。なぜなら彼女は幸せだから…。自由以外の幸せを知る事が出来たから。

と、こんな感じになるんじゃないかと。自由を選んだ強い女は癒やしを求めてみたりするんじゃないかと。

やはり自由を選んだ女性って強く見えるんですかね?(笑)
Posted by LOVE&PEACE at 2009年10月19日 01:36
ヒデキさま
すいません・・・エンドです。あとは、たぶん、遊園地でも行ったんじゃないかと思います。

LOVE&PEACE さま
自由で束縛されず、凛としてさっそうとしている女性は、かっこいいですよね・・・。その女性が、ふと見せる『弱さ』ってのが、いいんですよね。結婚は、たぶんするような気がしますが、この彼とではないような気がします・・。
世の女性に、一度は、一人暮らしを、お勧めします・・。
Posted by narihara at 2009年10月19日 11:30
ふと見せる『弱さ』ですか…。
それを見せる事が出来る相手が見つかった時こそ…。 そんな相手が見つかった時に幸せも見つかるかもしれませんね。
Posted by LOVE&PEACE at 2009年10月20日 08:44
LOVE&PEACE さま
ふと見せる『弱さ』・・・、ポイント高いですね。すごい乱暴な奴が、捨て犬をかわいがっていたり・・・、純粋無垢な子が、激しかったり?、ギャップですかね?「えっ」というような・・。
Posted by narihara at 2009年10月21日 10:51
 
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